昇天の氷柱敗退記


メンバー:小杉・石賀
日時:2005.3.6(日)
山域:西上州荒船山  
ルート:艫岩 昇天の氷柱
タイム:
04:45 起床…寝坊!  06:10内山峠出発  07:40一杯水通過   09:00取付点到着
09:401P開始 11:202P開始 13:10下降開始 13:50〜14:10取付点 14:45〜14:55一杯水
16:00〜16:10内山峠着  〜その後、荒船の湯に浸かり〜 19:40 壬生IC着
報告者:小杉

 前日は相沢の氷柱とエイプリルフールを快適に登り、今日の昇天の氷柱も楽勝気分でいた。4:00起床のつもりが4:45起床。この辺からなめていた。自分のスパッツが凍りつき、出発に時間がかかる。登山道がよくわからず、とりあえず峠から直上。一山越えたところで道発見。くたびれる。登山道をてくてく1時間30分ほどたどり一杯水に。前日夜降った雪でペースが上がらない。ここから艫岩沿いにトラバースをするが、腿上までのラッセルとなり、えらく消耗。今週のルートはアプローチの近さで選んだのに・・・。
 やっとたどり着いた取り付き。石賀さんが遅れている。到着までパンをほおばり、氷結状況を確認。F1、チンケな氷柱がかかっている。昨日の立派な氷と見比べてしまい、少々がっかり。1P小杉リード。F1上部の氷柱は細いが、右壁にスタンスが取れるので楽チン。続くF2はそのまま続行。ルンゼの中に氷が詰まっている。狭いが、右に左にアックスを打ち込みスタスタ上がる。上がりきったところに見えたのは、ベルグラが張り付いているだけのF3。とりあえず終了点なのでピッチを切り、石賀さんを待つ。石賀さんも昨日同様、安定した登りで、すばやく登ってくる。セカンドということもあるが、スピードのあるいい登りだ。
 F3・・・どうしたものか・・・右の方の氷は何とかアックスが打ち込めそうなので、だめ元で突っ込んでみる。出だし3mの右壁にペツルのハンガーボルト発見!がヌンチャクが腰に2本しかない!!頭が完全に氷瀑モードだったため、スクリューだけはてんこ盛りなのに、アルパインの装備が不足している!!悩んでも仕方ないのでそのまま前進。さらに3mでベルグラ内にリングボルト!!しかし、これにたどり着くのにアックスを打ち込めるところがない。しばし悩んだ末、敗退するつもりでクライムダウン。基部に降り立ったところで、もう一度眺めていると、さっき右のアックスを打ち込んでいたところに、左を打ち込めば、次の1手を上の氷に決められそうだと気づき、再チャレンジ。何とかイメージどおりにクリアーし、そのあとは左壁のベルグラにスタンスを取り、右壁に背中をあてて効いていないアックスで前進。途中ハーケン1本とスクリュー2本が決められた。F4手前の古いリングボルト2本で終了。石賀さんを待つ。正直厳しいかな?と思っているとテンションを懸けることもなく、すいすい上がってくる。びっくりな上達ぶりだ。
ビレイしながらF4を眺めていた。心の声:「うそだろ」「こんなん登れんのか?」「つながってねぇ」「逆さおわんってこういうことか」などなど。可能性としては、逆さおわんまでは氷を当てにせず、左右壁にステミング(支点ナシ)。逆さおわんに、利くかどうか分からないスクリューを打ってから、アックスをおわんの左下に打ち込み、左壁ベルグラにスタンスを取っておわんの上にアックスを打つ。と言う感じ。
 諦めました。F3で精神力を使い切ってしまいました。元々楽勝気分で取り付いたので、装備もモチベーションも十分でなく・・・。また、調子に乗って新品のモノポイントアイゼンで取り付いたため、岩との相性がイマイチ(慣れていないせい)で自信がもてませんでした。コンチクショーって感じです。同ルートを下降しながら、来年絶対完登してやると誓いました。
 石賀さん、ふがいない登りですみませんでした。よかったら来年も一緒にチャレンジしましょう。