日時:2004年7月24日〜25日
山域:北アルプス 穂高連峰
山名:西穂高岳、奥穂高岳
メンバー:谷嶋
ルート名:西穂→奥穂
形態:縦走

23日
 今回の予定は、新穂高温泉までバイクでツーリングがてら移動し、西穂から槍ヶ岳、痛めている足首の調子が良ければ笠ヶ岳を経由して新穂高へ下りる計画であった。足首が心配なので、荷物を軽くするためにシュラフを削り、テントをツェルトにし、必要最小限の装備とする。なんとか3日分を35Lパックに押し込み、バイクのタンデムシートにくくり付けて出発!途中ビーナスラインのワインディングを楽しみながら松本を抜けて新穂高温泉へ。ここまでは最高であった。
24日
 根性なく新穂高ロープウェイで上がる。ロープウェイで1000mほど高度を稼ぐので、いつもの高山病?が心配だったが、心配は当たった。ガイドブックには、ロープウェイ始発は朝5時と書いてあったが、時期が早いらしく7時半と遅い。終点の西穂高口を8時過ぎに出発。とても山の行動開始時間とは思えない…あせってはいけないと思いつつ、少々急ぎ足で歩く。多分これも後々ダウンした原因のひとつか。8:50西穂高山荘。9:40独標。10:35西穂。この辺までは良かった。その後、例の如く頭痛のタネができ始め、11:00頃間の岳をパス。その後頭痛はどんどん酷くなり、11:30に天狗の頭手前の登りで完全に横になって休憩。頭痛が落ち着くまで深呼吸して30分。大丈夫かなあと思って立ち上がったら、猛烈な吐き気。こりゃダメだということで、岩陰へ…また、山を汚してしまいました。朝から食べた行動食を全部戻してしまったが、食欲もないのでそのまま出発。この後はペースが極端に落ち、ミイラの様に歩く。12:40天狗の頭。この頃からガスってきて、視界も悪くなってきた。さらに14:40前、ジャンダルム直後で雷が鳴り出す。ちょっと待ってよー、これからこの辺で一番高いとこに行くんですけど。雷鳴はどんどん激しくなって、小雨も降ってきた。岩陰で横になって休み、雷が落ち着くのを待つ。30分くらい待っても雷が止まないので、稜線でなければ雷も落ちないだろーと思い立ち上がるとまた吐き気。今度はほとんど水を出す。軽量化のために水を1.2リットルしか持ってこなかった私は、水の残りが300mlくらいしかない。いざというときを考えると飲めないよなー。脱水で口の中がパサパサするが、我慢して歩き始める。ちょっと歩くと、さっき見たのと同じ色のロープが垂れ下がっている。おかしいなー。退色したスリングが切って捨ててある……!ここさっき通ったぞ!!飯抜き水抜きで頭がボーっとしていた私は、来た道を戻っていたのだ。とたんに頭がスルドクなって、また前進する。幸い雷鳴の周期が長くなってきたようだ。落雷しないように祈りながら鎖場を過ぎ、16時丁度、奥穂の頂上に着いた。視界ゼロ。山頂の石積みを横目で通り過ぎて16:30に穂高岳山荘着。待望のコーラを飲むが、味が良くわからない。なぜか甘く感じないのである。血糖値が低すぎるのだろうか。
 その夜は遅くまで雷が鳴っていて、ツェルトに落雷しないか怖かった。痛めていた右足首も腫れぼったくてよく眠れない。明日の下山を決めた。
25日
 足首の具合が悪いので、白出沢を下山することに決定。先に進めないのが残念だが、気楽である。足首をテーピングで固め、6:30下山開始。7:30に2140m地点でレスト。8:35に白出小屋に下りる。穂高平小屋でカキ氷を食べたりして休み、10:20に新穂高の駐車場着。

全体の感想:
・しばらく縦走をしていないので、体力がめっきり落ちていた。たまには歩かないといけないと反省。
・飯抜きでも何とか歩けるものである。でも水抜きはちょっとつらい。
・体調は最悪だったが、西穂→奥穂は短かく感じた。いつも北村さんに鍛えられているせいか?北村さんがいつもわざと間違えるのは、トレーニングの為だってことがわかった。