ブンブンブン、虻が飛ぶ


メンバー:L北村・SL八木沢・クーラーボックス柴田(敏)・睡眠不足久池井・新人岡崎・入会しないわけにはいかない大木・もちろん入会菊池
日時:2004年7月24日(日)
山名:袈裟丸山/塔の沢コースピストン
報告者:北村

事務所に見学に来た大木さん・菊池さんの2名にぜひ入会してもらおうと企画した今回の山行。入会したらどうせカモシカ山行などに参加してもらうのだから、あまり短いコースよりは少し長く歩くところで、ついでにおれが行ったことのない山にしようと思って袈裟丸を選んだんだけど、展望があるわけでもなく花の時期も過ぎており、ちょっと失敗だったかも。最初は沢沿いの高度の上がらないダラダラした登り。途中で"寝釈迦"を見物したけど、それより虻に刺されてカユイ。休憩のたびに八木ちゃんの虫除けスプレーを奪う。八木ちゃんといえば、実は意外に自然に関する豆知識が豊富で、虻を払いつつも会話で気が紛れた。大木さんと菊池さんは、まだ猫を被っているがなかなかしっかりした足取りだ。小屋を過ぎてようやく登りっぽくなり、賽の河原に出た。積み上げられた石がたくさんあって不気味……。稜線に出ればスカッとするかも、なんて思っていたけど、ヤブっぽい登山道で、これまでに増して汗が出、さらに無数の虻がたかってくる。袈裟丸山はまだまだずっと遠くに見えた。やれやれ。手の甲の虻に刺された箇所が丸く腫れてきた。みんなは平気なのかな? と見てみると大木さんの額が赤く腫れていた。ふふふ。ひたすら歩いて小丸山をかすめ、虻と戦いながら避難小屋を過ぎ、くたびれる最後の急登もこなしてやっと山頂へ。でも何の眺めもなく、何だかハイライトに乏しいなーと思っていると、ハンターがニコニコしながら「さ〜て」とザックから何かゴソゴソ取り出した。缶ビールぎっしりのクーラーボックスだーッ! まさかそんなスバラシイものを担いでいらっしゃったとは! ハンター様まことに恐れ入りました。クソ暑い中、氷でキンキンに冷えたビールがどんなにウマかったことか……ハンターとビールを発明したひとに感謝! さらにソバまで出てきてこの上ないシアワセ。しかし嬉しいのも束の間、虻の飛び交う長い道のりをまた戻らねば……。睡眠不足のくっちーは居眠り下山を開始。フラフラとペースがノロい。寝るな、死ぬぞ、寝ちゃダメだ! でも10分だけ寝ました。休憩中、新人岡崎君に「会長にたかる虻を払うのは新人の役目だ」と教えると本当にやってくれた。悪い大人に騙されんなよ。――以下、下山の様子も登りと似たような状況につき省略――さて、今日の山行、今イチだったかなと心配したが、ビールが効いたか2名様のご入会は近そう。菊池さんは虻やハンターをあしらうのにも慣れてきた様子。大木さんは翌日のヒツゴー沢にも行きたくなったみたいで、下山して宇都宮に戻ると沢道具を、つられて岡崎君もハーネスを買って帰っていった。