山 行 報 告


メンバー:小杉(単独)
山域:谷川一の倉沢
ルート:一の沢左方ルンゼ
日時:2006.3.25(土)
4:45指導センター 〜5:40一の倉沢出合 〜6:40左方ルンゼ出合6:50〜
8:30一の沢・二の沢中間稜8:40 〜11:00東尾根 〜12:30国境稜線〜
14:00指導センター
装備 バイル:バイパー・パルサー
 アイゼン:グリベルランボー
 スクリュー:6本(使用せず)
 ザイル:8.6mm×50m(使用せず)
 
出発が少し遅い。あと1時間は早く出たかった。車道を行くと2人組が戻ってきた。出合の手前(車道から)で滑落があったらしい。手伝いを申し出るが、もうヘリも呼んだので大丈夫との事。
 一の倉出合からは昨日のものと思われる下山トレースのみ。すばらしい天気だ。ブルースカイに真っ白な山が輝いている。一の沢に入りよくしまった雪の上を歩く。途中アイゼンをつけ、ペースアップ。取り付きは右にピナクルがあるルンゼ。半分以上雪に埋まっている。ここでギヤをつけるが、ザイルはザックのままだ。よほどやばいと思ったピッチ意外はつけるつもりは無い。日が当たってきたので、上部雪田の様子が気になる。
 F1〜4は快適にフリーソロ。F5はちょっと迷う。取りつきの支点はボロイハーケン2枚。氷はつながっているし、まあいけるだろうとフリーソロを決心。チョックストーンの右から行く。氷が詰まっているところもあるが、狭い。バランスの悪いクライミングをしいられる。上からは小規模のチリ雪崩が絶えず降ってくる。何とか乗り越え一安心。上部雪田を息が切れながら登る。中間稜との合流で小休止。余計なガチャをしまう。
 ここから中間稜。左のルンゼを詰める。日が当たらないので雪質はいい。何も考えず登りすぎて稜線まで出てしまう。少し戻って中間稜に戻りこのルートの核心部へ。トレースも無く、下りのリッジが緊張させられる。慎重に下り、トラバースへ。ここからは単調な雪壁のぼり、スノープレートを付けていないので靴に付いた雪団子を払いながらで煩わしい。
東尾根はマチガ沢側の雪庇に気をつけるが、あまり右過ぎてもシュルントがあいているようで怖い。疲れと喉の渇きを覚えながら上部岩峰へ。ザイルを出すのが面倒で右から巻く。雪質が悪く乗り越しに苦労する。直登したほうが早かったかも。ラストの雪庇乗り越しも雪が腐ってきていて悪いので左から巻く。ソロなので無理は禁物。
国境稜線から西黒尾根を駆け下るが、途中で雪庇との間に出来たクレバスに落っこちた。トレースに沿って歩いていたのでびっくりした。勢い良く走ってきたので踏み抜いてしまったのだろう。深さは5〜6mくらい。アイゼンは脱いでいたのでどこにも引っ掛けることなく綺麗に着地。あわてずアイゼンをつけ、バックアンドフットで登り返す。バイルが良く刺さり、すぐに出られた。今度はよく気をつけながらゆっくり下山。